低酸素癌を標的としたスポットスキャニング陽子線治療のシミュレーョンを行う環境を構築した。10例の上咽頭癌患者において、低酸素癌を標的としたスポットスキャニング陽子線治療装置によるintensity-modulated proton therapy (IMPT)のシミュレーションを行い、X線によるintensity-modulated X-ray therapy (IMXT)と比較したところ、耳下腺や口腔の線量及び障害発生確率は陽子線治療の方が低い値であった。低酸素を標的とした放射線治療を実施する際に、スポットスキャニング陽子線治療がX線よりも有用であることを示した。
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