研究課題
子宮頸癌に対する腔内照射時にアプリケータを挿入した状態でMRI、CTなどの3次元画像を撮像し治療計画に利用する3次元画像誘導小線源治療(3D Image-Guided Brachytherapy: 3D IGBT)が開発され、特にMRI based IGBTによる腫瘍制御率の更なる向上と正常組織障害の低減が認められている。本研究は腔内照射毎のMRI撮像が困難な本邦の現状を踏まえて、1回目はMRIとCTを,2回目以降はCTのみを撮像し、これを基にIGBTを行うMRI/CT image based IGBTの確立と臨床応用を目的とする。本研究は腔内照射毎のMRI撮像が困難な本邦の現状を踏まえて。1回目はMRIとCTを、2回目以降はCTのみを撮像し,これを基にIGBTを行うMRI/CT image based IGBTの確立と臨床応用を目的とする。本研究はリソースの少ないMRIというモダリティーを最大限に有効活用し、汎用性があり患者スループットの向上が見込めるCTと組み合わせることで世界標準と日本の現状の間にあるギャップを埋めるピースとなり得る。平成29年度はMRI/CT image based IGBTの確立へ向けた応用研究を中心に行った。H28年度の研究結果で子宮組織を模したファントム(現有機器)を用いてIGBTに適した3D MRI撮像条件の最適化を行った.MRI撮像パラメータを変化させた際,コントラスト比や信号強度がどのように変化するか基礎データを収集した.この基礎データにより3D MRIに最適なMRI撮像パラメータの目処をつけることが可能となった.これを基に臨床症例の蓄積を行った。臨床例はファントムと異なり呼吸性移動,小腸等の臓器移動による影響を受けるため、ファントムのみでは検証できないMRI撮像変数(データ収集方向,パッキング内容物)について解明が進むことが期待される。
2: おおむね順調に進展している
臨床例の蓄積は順調に進んでいる。臨床例はファントムと異なり呼吸性移動,小腸等の臓器移動による影響を受ける。現在までのところ、ファントムで得られた撮像パラメーターの適応に問題はないため、順調に進展していると考えられる。学会発表を行い、論文化する作業に入っている。
国際学会等で発表を行い、その際に得られた、様々な意見・批判を取り入れ、再度データの解析・確認を行う予定である。これらをもとに、論文発表を行うことで、本研究を社会へ還元することを予定している。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)
Japanese Journal of Radiology
巻: 35 ページ: 760~765
10.1007/s11604-017-0690-3