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2016 年度 実施状況報告書

腫瘍血管の成熟性を評価可能な光音響イメージングの腫瘍放射線医学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K19812
研究機関金沢大学

研究代表者

吉田 耕太郎  金沢大学, 医学系, 助教 (30645130)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード光音響イメージング
研究実績の概要

本研究は、光音響イメージング法を用いて生体内臓器描出、腫瘍内微小構造の描出、血管機能(バリアー機能ならびに成熟性)を評価することである。平成28年度は、研究計画書に基づき、生体レベルでの定常状態における主要臓器の光音響シグナルの評価、および各種光音響プローブの投与による各主要臓器の光音響シグナル変化の評価をおこなった。具体的には、実験動物モデルとして、C57BL/6Jマウスを用い、既存の光音響イメージング装置として小動物超音波高解像度イメージングシステム(Vevo LAZR Imaging System)を使用し光音響イメージングの撮影、およびシグナル測定をおこなった。体表から観察可能なマウスの各臓器(肝臓、腎臓、皮膚、血管内)の光音響シグナルは、各々異なったシグナル強度を呈していた。光音響波を放出する薬剤(インドシアニングリーン、メチレンブルー、ゴールドナノロッド)をそれぞれ尾静脈より静脈注射し、マウスの各臓器における光音響シグナルの変化を経時的に観察した。ゴールドナノロッド、メチレンブルーでは、はっきりした信号上昇がみとめられず、メチレンブルーにおいては高濃度でマウスが死亡した。インドシアニングリーンを用いる事によって、各臓器において信号上昇が得られ、現状ではインドシアニングリーンが最適な造影剤として有用であると考えられる。現在、様々な濃度や各臓器ごとでの信号上昇の詳細な検討を行っている。また、薬剤投与後の各臓器のインドシアニングリーンの病理学的解析ができないかも検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現状、研究計画書に基づいた実験が遂行できている。

今後の研究の推進方策

現状、研究計画書に基づいた実験が遂行できている。光音響波を放出する薬剤としては、インドシアニングリーン、メチレンブルー、ゴールドナノロッドがあるが、後者2者に関しては、生体内でのシグナル上昇がはっきりしていない。この理由ははっきりしないが、現状で有用性の高いインドシアニングリーンに絞って研究を継続する予定である。

次年度使用額が生じた理由

ほぼ研究計画書に基づいた実験が遂行できているが、購入備品の状況により若干の誤差が生じた。

次年度使用額の使用計画

来年度は、次年度使用額を含めて計画的に使用する予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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