欧米を中心に急速に普及しつつある新たなる画像診断機器として光音響画像がある。従来は被曝下の画像や造影剤の投与でしか評価不可能であった血流情報に起因する組織酸素化程度の画像化及び定量化を可能とした。腎臓は酸素を消費する臓器であり、従って一定の障害が生じると酸素が消費されないため組織酸素飽和度は増加すると考えられている。私は、腎臓虚血再灌流モデル(一旦、臓器虚血状態を生じさせ、一定時間後に解除する)を作成し、その虚血程度の時間の長さにより軽度及び重症虚血状態を生じさせたが、軽度虚血の場合には再灌流後早期に酸素化程度が上昇し、元に戻る一方で、重症ではその傾向が見られず遅れて酸素化上昇がみられた。
|