研究課題/領域番号 |
16K19832
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研究機関 | 公益財団法人佐賀国際重粒子線がん治療財団九州国際重粒子線がん治療センター(臨床研究部) |
研究代表者 |
寺嶋 広太郎 公益財団法人佐賀国際重粒子線がん治療財団九州国際重粒子線がん治療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 医師 (40627676)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 定位放射線治療 / I期非小細胞肺癌 / 血漿遊離DNA / 再発診断 |
研究実績の概要 |
I期非小細胞肺癌に対する定位放射線治療は広く行われているが、放射線肺臓炎・線維化の影響で、局所再発の評価が困難である。血漿遊離DNAは、癌特異的な遺伝子異常を同定することで、再発のバイオマーカーになると想定されるが、従来のPCRベースの単一遺伝子解析では、様々な遺伝子異常を有する多数症例には対 応出来ない。本研究では、多数の遺伝子変異・融合遺伝子を高精度に検出できるパネルを用いて、次世代シークエンサーによる包括的遺伝子解析を行う。多数症例に適応可能な新たな方法であり、複数の異常遺伝子のアレル頻度を経時的にモニタリングして、既存の検査よりも治療効果判定や再発を早期に予見できるかを検証し、臨床的に有用な低侵襲のバイオマーカーとしての意義を確立することを目的としている。 組織学的に確定診断が得られているI期小細胞肺癌に対し、定位放射線治療を施行した症例を対象として、治療前、治療終了時、定期観察時に合わせて、血清の採取、保存を継続している。また、I期非小細胞肺癌に対して4回照射での重粒子線治療を行って おり、定位放射線治療と同様に放射線肺炎をきたすため再発の診断に苦慮することがある。症例数が少ないことへの対応策として、重粒子線治療を行うI期非小細胞肺癌症例においても血清保存を行う予定である。再発症例に対して、蓄積した血清からcell free DNAを抽出し、包括的遺伝子パネルを用いて治療前後から再発時に至る遺伝子異常の変化(アレル頻度の変化)について、解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度も、I期小細胞肺癌に対して定位放射線治療を施行した症例に対して、血清保存を行い 症例集積を継続している。しかしながら、組織学的確定診断が得られなかった症例もあり実治療症例数が想定よりも少なくなっており、また、局所再発を認めた症例が現時点では認められず、症例集積が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
定位放射線治療を施行した症例の経過観察、血清保存を継続していく。 症例数が少ないことへの対応策として、九州国際重粒子線がん治療センターにおいて、I期非小細胞肺癌に対して局所に対する4回照射での重粒子線治療を行って おり、定位放射線治療と同様に放射線肺炎をきたし、再発の診断に苦慮することも同様であることから、重粒子線治療を行うI期非小細胞肺癌症例においても血 清保存を行うことを検討している。 また、症例集積と並行して、血漿遊離DNAを抽出し、包括的遺伝 子パネルを用いた次世代シークエンサー解析を行い、治療前後含め遺伝子異常の変化(アレル頻度の変化)について、解析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
I期小細胞肺癌に対して定位放射線治療を施行した症例数が想定よりも少なく、また再発症例がなかったため、症例蓄積が遅れている。そのため、解析を次年度で行うため、経費が必要となった。
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