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2016 年度 実施状況報告書

小児先天性心疾患に対する高速二重螺旋状スキャン併用下心電同期CTの臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K19838
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

中川 基生  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60590982)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード先天性心疾患 / デュアルソースCT / 小児
研究実績の概要

デュアルソースCTによる高速二重螺旋状スキャン法を用いた造影心臓CTプロトコルを作成し、先天性心疾患を持つ小児例に撮影を行い、画像データを蓄積した。従来、小児は成人に比べ心拍数が高いため、心臓CTの撮影は困難とされていた。しかし、高速二重螺旋状スキャン法を用いることで心拍数の高い小児例に対しても心電図に同期した撮影法が可能であることが判明した。
また、この撮影プロトコルが先天性心疾患の一つである単心室症に対しFontan手術を行った症例に対しても有用であるかどうかを検討した。Fontan手術後の症例では、肺血流、体循環血流が通常の症例と異なっているため、造影CTの撮影タイミングや造影剤注入法などを新たに検討する必要があった。これらの症例の撮影データを蓄積し、Fontan術後症例様の撮影プロトコルを構築した。これらの成果は、第102回北米放射線学会(2016.11.27-12.2、シカゴ)、第52回小児放射線学会学術集会(2016.6.17-18、千代田区)で報告した。また、Fontan術後合併症の画像CT所見についても、第52回日本医学放射線学会秋季臨床大(2016.9.16-18、新宿)で報告した。
現在我々は、本研究の撮影プロトコルで得られた画像を用いて3Dプリンターによる模型作成を行い、実際の症例の心臓の形態を正しく模しているかを評価し、術前評価などに寄与できるよう臨床応用することを目指している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

デュアルソースCTによる高速二重螺旋状スキャン法のプロトコルは臨床応用が可能となっている。

今後の研究の推進方策

先天性心疾患では診断時のみでなく、手術治療後のfollow upでも造影CTで形態を評価する必要がある。術後症例に対しても本研究でもちいている造影CTプロトコルが応用可能かを検討する。また、得られた画像データから3Dプリンターを用いて模型が作成可能かの検討も行う。

次年度使用額が生じた理由

初年度に購入予定であったファントムが当施設の備品で補うことができた。

次年度使用額の使用計画

画像解析用のパソコンとワークステーション、3Dプリンター用の画像データ編集ソフトを購入予定。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 先天性心疾患に特徴的な胸部単純X線所見 心臓CTとの比較2017

    • 著者名/発表者名
      中川基生
    • 雑誌名

      臨床放射線

      巻: 62 ページ: 169-178

  • [学会発表] Optirnal Method of Contrast - enhanced CT for Children with Congenital Heart Disease after Fontan Operation2016

    • 著者名/発表者名
      Motoo Nakagawa, Norikazu Nomura, Yoshiyuki Ozawa, Yuta Shibamoto
    • 学会等名
      Radiological Society of North America 2016
    • 発表場所
      シカゴ (米国)
    • 年月日
      2016-11-27 – 2016-12-02
    • 国際学会
  • [学会発表] Fontan型手術と合併症のCT所見2016

    • 著者名/発表者名
      中川基生
    • 学会等名
      第52回日本医学放射線学会秋季臨床大会
    • 発表場所
      京王プラザホテル (東京都・新宿)
    • 年月日
      2016-09-16 – 2016-09-18
  • [学会発表] Fontan術後症例の至適CT撮影条件 造影早期相は不要なのか?2016

    • 著者名/発表者名
      中川基生
    • 学会等名
      第52回日本小児放射線学会
    • 発表場所
      砂防会館 (東京都・千代田区)
    • 年月日
      2016-06-17 – 2016-06-18

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公開日: 2018-01-16  

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