薬剤溶出ステント留置後に問題となりうるステント血栓症を抑制すべく、内皮細胞を貼り付けた薬剤溶出バイオカバードステントの開発を行った。2頭のビーグル犬の大腿静脈の一部を採取し、内皮細胞を分離培養した。ステントはZilver PTX(COOK Japan) 6mm 径を使用した。フィブリンゲルをステント周囲に行き渡らせ、内皮細胞付着の素地とした。1ml 当たり4x106個の内皮細胞を含有した溶液をステント内に注入し、内皮細胞を接着させた。同ステントをビーグル犬の頸静脈留置した。1ヶ月後の血管造影では2頭のビーグル犬共に、頸静脈に留置された薬剤溶出型バイオカバードステントは閉塞していた。
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