研究課題/領域番号 |
16K19852
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
萩原 彰文 順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (20768535)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | Synthetic MRI / quantitative MRI / 多発性硬化症 |
研究実績の概要 |
①多発性硬化症にて定量MRIと拡散MRIを組み合わせ、ミエリン量と軸索量を定量、今まで報告されている病理学的知見と一致することを見出し、本手法の脳疾患評価における有用性が示唆されたと考えられる。AJNRにaccept、出版された。 ②Synthetic MRIで得られるミエリンマップをGolden standardであるMT法およびT1w/T2wと比較。白質においてSynthetic MRIとMTがよく相関し、T1w/T2wとはあまり相関しないことを見出した。Synthetic MRIとMTsatは病理でミエリンとの良い相関がすでに報告されており、T1w/T2wは病理でミエリンとの相関はあまりよくないことが知られており、本研究結果は病理とよく合致すると考えられる。本研究結果は現在投稿中。 ③Synthetic MRIで得られる定量値をvendor間で標準化するため、3つのスキャナでファントムと健常者をスキャンした。変動係数はintra-scannerではいずれの定量値も非常に低く、inter-scannerではT2でT1やPDよりもやや高めであった。結果をSynthetic MRI解析ソフトウェアを開発・販売しているSyntheticMR社にフィードバックしつつ、論文投稿した。 ④骨髄におけるSynthetic MRI定量を脂肪抑制あり・脂肪抑制なしで行い、値が違うことを見出した。結果はBJRにletter to the editorとして報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多発性硬化症および健常者にてsynthetic MRI・定量MRIの有用性を見出し、複数の論文が受理・投稿中の状態。
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今後の研究の推進方策 |
当該年度は健常者でのvalidationに時間を費やした。今後は主に多発性硬化症においてsynthetic MRI・定量MRIの有用性を示していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度参加を予定していた北米放射線学会RSNAに参加しなかったため、次年度使用額が生じた。次年度は国際磁気共鳴学会ISMRMに参加し、旅費として使用する。
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