研究課題
①Synthetic MRIで得られるミエリンマップについて、造影後に計算上ミエリンが上昇して見える現象を見いだし、AJNRに報告、出版された。ミエリンマップは本手法を含めて多数あるが、造影剤の影響を検討した報告は本研究が初である。②Synthetic MRIでは様々なコントラスト強調像を作成できるが、FLAIRに関しては従来法よりも画質が低くアーチファクトも多いため、Synthetic MRIの臨床導入の障壁となっていた。今回、Deep learningにてSynthetic FLAIRの画質を向上させることに成功し、AJNRに報告、出版された。Pixel-by-pixelな関数を設定することにより、Deep learningによる画像生成において問題となる偽像を生成しないというのが本研究で用いた手法の特徴である。③Synthetic MRIとNODDIを用いて多発性硬化症患者の白質障害を健常者と比較することで検討した。結果として、ミエリンマップはFAとは異なる障害分布を示しており、白質障害の検出において相補的な情報を提供可能と考えられた。また、軸索マップでは有意差はみられず、多発性硬化症は脱髄がメインの病態であることを支持する結果であった。本研究結果は2019年2月の神経放射線学会において発表した。現在論文準備中。④本年度は3D synthetic MRIを導入した。2D synthetic MRIよりも分解能が高く多断面での検証を可能とするため、研究面でも価値があり臨床導入もしやすくなると考えられる。従来法3D T1強調像と皮質厚測定・皮質下容積測定を行った結果を比較し、同等であり、再現性も高いことを見いだした。本研究結果はJMRIに報告、出版された。今後はcompressed sensingにより高速撮像を行い、さらなる検証を行う。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件)
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