研究課題
H31年度は、ヒト脳における拡散MRI解析の分析を進めた。前年度の研究では、正常加齢と、小脳主体の変性疾患であるSCA6 (spinocerebellar ataxia type 6) 患者のデータについて、複数の手法で解析を行っている。拡散MRI解析法には、DTIに加えてDKIやNODDIといった最新の手法が含まれ、いずれの手法でも,健常者と患者間で拡散示標の一部に有意差が得られており,拡散MRIはヒト脳でも変性を評価する有効な手法であることが示されている。本年度は、これら複数の拡散MRI解析法の比較を行い、ヒト脳における加齢と変性について最適な脳内微細構造の評価法を検討した。またヒト脳変性疾患の従来のMRIによる解析との比較や病理学的背景の考察を加え、その一部を共著者として学会や論文で発表した。正常マウス脳に加え、ヒト脳の正常者と変性疾患患者の比較においても拡散MRIが有効な手法であることが示され、その結果を発表することで、拡散MRIによる脳内微細構造の評価についてのベースラインを共有することができた。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)
Radiology
巻: 293 ページ: 633-643
10.1148/radiol.2019190491