本研究の主目的である放射線による肺障害を予防、軽減する可能性がある既存薬の探索、実証を行い、日本でよく用いられる補中益気湯(TJ-41)を候補として挙げたが、放射線肺障害を軽減する傾向はあるものの、統計学的に有意差を認めなかった。またTJ-41投与群と非投与群でRNAシークエンシングによる遺伝子発現の差を解析したが、放射線肺障害の重症化に関係する遺伝子を見出すことはできなかった。 副次的な研究結果としては動物用CTで撮影した画像を解析することで軽度の放射線肺障害の検出に有用であったこと、また放射線による皮膚障害が今回使用した薬剤で軽減されることが見い出された。
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