本研究では、グルタミン酸受容体(主にmGluR1)を標的としたPETプローブの薬理学的応用研究として、てんかんモデル及びグルタミン酸高濃度モデルを用いて、PETイメージングを行った。 てんかんラットを用いた研究では、グルタミン酸神経回路に沿って神経炎症が起こり、それに付随して、[11C]ITDM (mGluR1のPETプローブ)の特異結合量が減少することを見出した。また、グルタミン酸高濃度モデルを用いた研究では、細胞外グルタミン酸の濃度に依存して[11C]ITDMの特異結合量が増加することを示した。 これらの結果は、mGluR1が神経毒性と神経保護の両側面に関与していることを示唆した。
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