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2017 年度 実施状況報告書

脂肪肝切除後の分子病態解明と抗酸化能増強による易障害性、易転移性克服法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K19885
研究機関北海道大学

研究代表者

島田 慎吾  北海道大学, 大学病院, 医員 (40755576)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード脂肪肝 / ラット / 肝切除 / 虚血再灌流障害 / 水素 / NaHS / 質量分析イメージング
研究実績の概要

H29年度はラットを用いて以下のごとく、動物モデルを作成し、その治療法を検討・評価した。
週齢7週の雄のSDラットを用いて、脂肪肝モデルは、2日間絶食後、高炭水化物食を3日間摂取させる方法で確立した。脂肪肝モデルとしては非常に安定した結果を得ることができた。ラットを上記処置後に1週間飼育した後、摘出した肝臓のオイルレッドO染色で、コントロール群ではほとんど脂肪滴が認められなかったのに対して、脂肪肝群では脂肪滴が形成された。なお、高炭水化物食を2日間摂取させる方法ではmicrosteatosisであったが、3日間摂取させるとはmacrosteatosisができた。肝重量比と脂肪滴面積比は、どちらもコントロール群と比較して脂肪肝群で有意に高値を示した。脂肪肝の線維化、発癌モデルに関しては薬剤の変更、投与量の変更などを行い検討したが安定した結果が得られず、いまだに難渋している。そのため、発癌モデルとしてラット肝癌細胞株を投与するモデルを検討している。そのためのラット肝癌細胞株の培養法の条件検討を行っているところである。
また、ラット脂肪肝虚血再灌流モデルおよび肝切除モデル対しての水素ガス、硫化水素ナトリウムによる治療効果を検証した。質量分析イメージングおよび病理検査、肝酵素においての評価はできたが残念ながらサイトカインやケモカインなどメカニズムに関わる各種分子生物学的評価には至っていない。今後のさらなる検討を要する。
また、肝線維化モデルおよび肝癌モデルに関しては確立できておらず、その治療効果の検証はまだできていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

線維化、肝癌モデルを作成できておらず、その評価・機序解析に至っていない。

今後の研究の推進方策

線維化モデルについては薬剤の変更、投与量の変更を行う。
肝癌モデルについてはラット肝癌株を培養したのちに直接接種して作成することとした。

次年度使用額が生じた理由

脂肪肝の線維化、発癌モデルが確立できておらず、その分子生物学的評価ができていないことによる。

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公開日: 2018-12-17  

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