トリプルネガティブ乳癌(TNBC)は有効な治療が確立されておらず,その分子機序の解明と新たな治療標的の同定が急務である。近年、乳癌の浸潤様式にも多様性があることが分かってきた。その最たるものがEMTや、collective invasionである。これらの浸潤形態が同時に起こるものか、相互排他的な現象かは未だ不明である。E-cadherin、vimentinの発現パターンを原発巣・転移巣で共焦点顕微鏡下で詳細に調べた所、 E-cadherin、vimentinを同一細胞内に共発現するタイプが最も予後が悪いことが判明した。浸潤転移メカニズムの解明はTNBCを制御する創薬のターゲットとなりうる。
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