大腸癌症例非癌部腸管において細分化した後、May-Giemsa染色をしたところ、CD14+MφおよびCD14-Mφともに形態学的には内部に小胞を有するN/C比が比較的大きい細胞であった。Phagocytosis assayではCD14+Mφ、CD14-Mφともに末梢血単球に比較し貪食能が軽微であったが、CD14-MφはCD14+Mφに比較し貪食能は低かった。クローン病ではCD14-Mφは炎症状態の腸管では減少し、CD14+Mφは炎症状態の腸管では増加していた。上記結果よりCD14-Mφは貪食能が弱く炎症性腸疾患において減弱していることから、免疫寛容の働きを持っている可能性が示唆された。
|