肝細胞癌は、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)肝疾患(NAFLD)、などの背景肝より発症する疾患であるが、その発癌・進展に関しては不明な点が多い。本研究では特にNASH、NAFLD症例を中心とし、肝細胞癌の発癌リスクや予後不良に関わるバイオマーカーを同定し、予後を改善する可能性のある薬剤(特にスタチン)を検索した。 既知の186 gene signatureがNASH,NAFLD症例の予後予測に有用であることが確認された。またスタチン内服により肝細胞癌無再発生存期間の延長を認めること、肝細胞癌細胞株において増殖抑制、アポトーシスの誘導が確認された。
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