大腸癌では遠隔転移症例でも転移巣切除により予後改善が得られるため早期発見が重要である。現在、大腸癌の再発・転移の診断はCEAといった腫瘍マーカーやCT/PETのような画像診断に委ねられているが、微小病変や炎症性変化との鑑別に苦慮することが多い。癌患者の血中には癌細胞由来の遊離DNA (ctDNA)が存在し、既存の腫瘍マーカーよりも特異性が優れている。本研究においてctDNAを用い少量の血液から大腸癌術後の再発転移や微小病変の存在、化学療法の効果をより鋭敏に捉えることができ、大腸癌の再発転移等の診断ツールとして応用できる可能性がある。
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