本研究の目的は胸部ステントグラフト挿入後に食道粘膜血流が低下することを証明し、二次性大動脈食道瘻の発症機序の一因を解明することに加え、食道血流センサプローベの臨床応用でその有用性を示し、二次性大動脈食道瘻の発生予防もしくは早期外科的介入の適応基準(早期診断および予防システムの確立)を確立することであった。食道血流センサプローベの開発および胸部ステントグラフト挿入後急性期の明らかな食道粘膜血流の低下を証明し仮説の一部を実証することができた。今後、デバイスの耐久性および安全性を確認すれば、臨床応用が可能であり、研究の目的を達成することができうると考えられる。
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