スフィンゴリン脂質を使用し脳梗塞の再開通後の障害である虚血再灌流に対する保護効果を検証した。スフィンゴリン脂質の一種であるS1Pと同様の効果を持つ薬剤FTY720を一過性脳虚血モデルに投与することでその効果を確認した。そうすることでラットの梗塞巣の縮小や運動機能改善等の保護効果が確認され、その理由として炎症反応の強力な抑制および脳血液関門の構成タンパク質の細胞内移行を抑えていることが新たに証明された。脳梗塞に対して再開通療法が行われているが、FTY720はその際の障害を軽減できる可能性があると考えられた。
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