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2016 年度 実施状況報告書

糖尿病に対するシロスタゾールによる血栓症・動脈硬化予防効果解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K20002
研究機関岐阜大学

研究代表者

宮居 雅文  岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (60613502)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードシロスタゾール / 糖尿病 / 血小板活性化 / 動脈硬化 / 血小板凝集能検査
研究実績の概要

糖尿病患者のうちシロスタゾールによる抗血小板剤導入された7名を対象にシロスタゾール投与前後においてコラーゲン刺激による血小板凝集能を測定した。また採取した血小板を可溶化後,細胞内情報伝達についてウェスタンブロット法にてHSP27のリン酸化レベルを解析した。また遊離される生理活性化物質についてはplatelet factor 4および、soluble CD 40ligandを指標としELISA法にて解析を行った。
投与後のコラーゲン刺激(0.1、0.3、1.0 mg/ml)による血小板凝集能は投与前と比し低下傾向が見られ、コラーゲン0.3 mg/mlにおいて有意に抑制した。細胞内情報伝達においてはシロスタゾール投与後のコラーゲン刺激による血小板凝集能は投与前と比しHSP27(Ser-78、82)のリン酸化について有意差は認められないが、低下傾向が見られた。血小板から放出される生理活性化物質についてplatelet factor 4はシロスタゾール投与前と比し抑制傾向がみられ、soluble CD 40ligandについてはコラーゲン0.1および0.3㎎/ml刺激において有意に低下が認められた。
以上の結果からシロスタゾールはコラーゲン刺激における血小板内におけるHSP27のリン酸化を抑制し生理活性化物質の放出を抑制する可能性が示唆された。
動脈硬化の指標につてFMD(flow mediated vasodilation)による解析を予定していたが本機材を導入後から現状までにおいてシロスタゾールが導入となる対象患者が数名しかいないため統計手技を用いた解析ができていない。今後症例の蓄積を行い血小板凝集能と血管内皮機能との関連、シロスタゾールの効果の有無について解析を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

血小板凝集能や付随する項目についてはこれまでの結果や保存検体を用いた解析が進みある程度の結果が得られている。動脈硬化の指標であるFMD(flow mediated vasodilation)については解析数がシロスタゾール導入患者に依存するため現状、解析に十分数が得られていない。

今後の研究の推進方策

同意が得られた対象患者に対し滞りなく検査行い症例を蓄積していく予定である。これらの結果が出そろえば、論文作成・投稿を行う予定である。症例の追加が伸び悩む場合はすでに結果の出ている血小板凝集能についての結果をまとめ論文を作成する予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じているが、少額であり、ほぼ予定通りであったと考えている。

次年度使用額の使用計画

次年度も予定通りに刺激薬、抗体などの試薬および血小板凝集能検査に要する消耗品に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 岐阜大学医学部脳神経外科

    • URL

      http://www.med.gifu-u.ac.jp/neurosurgery/

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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