研究実績の概要 |
脂肪酸代謝に関与するfatty acid synthase(FASN)とcarnitine palmytoiltransferase1(CPT1)の脳特異的isoformであるCPT1Cがgliomaを含む多くの腫瘍細胞において発現していることが報告されている。我々は以前にヒトグリオーマ細胞株および外科組織標本においてFASNとCPT1Cが発現していることを報告した(wakamiya 2014 neuropathology)。今回、飢餓状態におけるヒトグリオーマ細胞株(U373MG,U251,U87MG,T98)のCPT1CとFASNのmRNAの発現に関してReal-time PCR法を用いて発現量を相対的に評価した。Glucose濃度を25mM 17.2mM 12.5mM 0mMにmedium changeをしてから6時間後、24時間後、48時間後のそれぞれの培養細胞からmRNAを抽出して、cDNAを作製し、real-time PCRにて発現量を検討した。結果としてmedium changeしてから48時間後の細胞株(U87MG U373MG T98)で特にグルコースフリーのmediumにおいてCPT1C,FASNの発現が亢進していることが分かった。またそれは色々なグリオーマ細胞株においてグルコース濃度に応じて発現量が変化することが示唆された。一方でU251細胞株では上記のような傾向はみられなかった。
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