2015年に細胞質内に存在する翻訳開始因子eIF5Aが心筋虚血再灌流時に細胞外に分泌されアポトーシス誘導リガンドとなって細胞のアポトーシスを誘導することが明らかとなり、この分泌型eIF5A(ORAIP [Oxidative stress-Responsive Apoptosis Inducing Protein] )に対する中和抗体のin vivo投与による心筋保護効果も確認された。今回、中枢神経系においても検討を行い、心筋同様にORAIPは再灌流によって発現誘導され、抗ORAIP中和抗体のin vivo投与も脳梗塞体積を著明に縮小させた。
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