研究課題
これまでにinduced pluripotent stem(iPS)細胞の培養系の確立とchimeric antigen receptor (CAR)搭載レンチウイルスの作製を行った。iPS細胞はiPS細胞研究所より譲渡を受け、支持細胞(フィーダー細胞)を用いた培養系を確立した後に、人工細胞外マトリックスを用いたフィーダー細胞を用いない培養系を確立した。iPS細胞のT細胞への分化誘導実験はフィーダー細胞、薬品等の整備を行った。CAR搭載レンチウイルスは、がん変異抗原特異的抗体の抗原結合部位とCD28、4-1BB 、CD3ζの細胞内シグナルドメインを連結させた第3世代のCAR遺伝子を挿入した非増殖型レンチウイルスベクター(pELNS-CAR)と3種類のヘルパーベクター(pMDLg/pRRE、pRSV-Rev、pMD2.G)を用いてHEK293T細胞に遺伝子を導入してレンチウイルスを作製した。作製したCAR搭載レンチウイルスを血液由来T細胞に発現させることでT細胞でのCARの発現とがん変異抗原を発現する膠芽腫細胞に対する細胞増殖抑制効果を確認した。
3: やや遅れている
iPS細胞の培養系の確立、iPS細胞からのT細胞の分化誘導実験の準備ならびにCAR搭載レンチウイルスの作製は実施したが、iPS細胞への遺伝子導入実験については施設内DNA組換え実験安全委員会への書類提出が遅れたため実施できなかった。
施設内DNA組換え実験安全委員会での承認後に実験を着実に進めていく予定である。
平成28年度の研究進行状況から残金があった。
平成28年度に実施できなかった実験に必要な器具等を購入する予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (1件)
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