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2018 年度 実施状況報告書

脳静脈虚血における内因性神経幹細胞応用の基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K20023
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

竹島 靖浩  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60510203)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード脳静脈虚血
研究実績の概要

脳静脈虚血は、比較的軽度かつ長時間持続する虚血を特徴とする故、虚血巣や周辺組織にはその際に様々な修飾が加えられている可能性がある。本研究はこの特異な脳静脈虚血の病態解明と治療法の開発を目的とし、具体的には、動物実験モデルを利用して内因性神経幹細胞の発現動態を明らかにすることで今後の同分野 の研究基盤を確立する事として研究を計画した。
本年度は,確実な蛍光免疫染色手法を獲得するため,脳静脈虚血ラットモデル作成と並行してラット中大脳動脈閉塞モデルを新たに作成し,両方で染色反応が得られる免疫染色プロトコールを作成した.ラット中大脳動脈閉塞モデルにおける新生神経細胞の発現を示した先行研究の報告があるので、両モデルの切片において新生神経細胞が確認出来る蛍光免疫染色のプロトコールを作成した。
脳静脈虚血ラットモデル(3日連続BrdUを腹腔内投与したのち、5週間後に脳を摘出して作成した脳切片)の蛍光免疫染色では、当初ホルマリン固定切片での評価を行っていたが、どうしても発光が乏しく評価に耐えられなかったので、抗体反応・発色のより良いプロトコール作成のためにホルマリン固定から、摘出時の脳を4%PFAに固定して凍結した検体凍結切片を用いた染色へ変更するなど手を加えて,免疫染色に関するプロトコールを作成した.結果,ラット脳静脈虚血モデルにおける脳皮質領域の梗塞巣周辺に、BrdU・NeuN共陽性の新生神経細胞を示唆する細胞が確認することができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

手技が複雑な脳静脈虚血ラットモデル作成については初年度・次年度より手技が安定したが,本年度は確実な蛍光免疫染色プロトコールを作成することを目的としその評価のために比較実験用としてMCAOラットモデルを新たに作成した.こちらの手技獲得に時間を要した.手技獲得後に、研究プロトコールに従い当初ホルマリン固定標本を用いて蛍光免疫染色を行ったが,評価に耐えられるほどの蛍光免疫発色が得られず,研究を重ねて凍結切片標本を用いることで発色が得られるようになった.このプロトコール変更に至るまでにも時間を要した.

今後の研究の推進方策

モデル作成手技の安定化,評価可能な蛍光免疫染色のプロトコール作成ができたので,研究期間を1年延長することで研究を重ねて,最終年度は新生細胞および成熟神経細胞の細胞数カウント・発生分布の評価を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

前述の通り研究遂行の遅滞が生じたため、特にラットモデル作成に使用する薬剤や、切片の染色のために使用する抗体等の購入を控えていた。1年の研究延長期間を得たので、この期間に残された差額をラット・薬剤・抗体等の購入に充て、研究を遂行する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Neurosugical strategy in consideration of cerebral venous circulation2018

    • 著者名/発表者名
      Nakase H, Nakagawa I, Nishimra F, Takeshima Y, Wajima D, Motoyama Y, Park YS
    • 学会等名
      International Mt.BANDAI Symposium for Neuroscience
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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