本研究では筋萎縮病態におけるL型カルシウムチャネルのβサブユニット(CaVβ1)の役割について検討を行った。これまでの研究で老齢マウスと除神経モデルマウスにおいて,CaVβ1の発現量が増加することを見いだしていた。検討の結果,増加したCaVβ1はCaVβ1aと呼ばれるバリアントである可能性が高いこと,この増加がmRNAの増加を伴わない機構で起きていること,などが明らかになった。今回の検討では,正常マウスにCaVβ1aを強制発現しても筋力の低下は認められなかった。今後さらに詳細な検討が必要であると考えられる。
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