軟骨細胞における11型及び27型コラーゲン遺伝子の基本プロモーター機構について検討した。11型コラーゲンにおいて、これまで報告していた転写因子NF-Yの結合部位以外の領域にプロモーター活性領域が存在することを見出した。ルシフェラーゼアッセイにより、GC-rich領域がプロモーター活性発現に重要であり、転写因子Sp1の関与が考えられた。Sp1の強制発現によって活性が増強され、ノックダウンにより抑制された事から、Sp1が発現を調節している事が見出された。27型コラーゲンにおいて、2つの選択的プロモーター領域の存在が認められたが、遺伝子発現のメカニズムについては、明らかにする事は出来なかった。
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