研究課題/領域番号 |
16K20066
|
研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
多田 広志 岩手医科大学, 医学部, 助教 (50593638)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 悪性末梢神経鞘腫 / NACC1 / HDAC6 |
研究実績の概要 |
本研究の研究結果の一部を含む内容を、「ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤と微小管阻害薬の骨肉腫細胞株における殺細胞相乗効果の検討」として、第32回日本整形外科学会基礎学術集会(2017年10月26日・27日)にて口演発表した。ヒストン脱アセチル化阻害剤は多発性骨髄腫にてすでに治療に応用されている薬剤であるが、他の癌種での応用は未だされていない。特に骨軟部腫瘍の分野では本学会でも我々の研究以外にこれに関連する発表はなく、我々の研究の独創性、新規性があらためて確認された。 研究については後述の理由により遅れているため、継続が必要である。研究期間の1年間の延長を申請し、承認を受けた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
臨床で同一分野を分担している同僚が海外留学したため、一人で患者を担当しなければならなくなり、臨床の業務のエフォートが非常に大きくなった。そのため、1年間、研究のための時間をほとんどとれなかった。 平成30年度より同僚が復帰したため、1年間の研究機関延長で挽回したい。
|
今後の研究の推進方策 |
1. HDAC6、NACC1の抑制や導入で悪性末梢神経鞘腫瘍細胞株の細胞増殖能や細胞運動能に与える変化をCell viability assay、Wound healing assay、Cell migration assayを行い、検討する。また、選択的HDAC6阻害剤の投与が細胞株に与える影響や既存の化学療法薬との相乗効果を同様の手法で検討する。 2. 過去に採取された悪性末梢神経鞘腫瘍の患者の病理組織検体を用いてNACC1、HDAC6の免疫染色を行い、その発現と予後について検討する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究に遅れが生じたため、研究期間の1年間の延長を申請した。次年度分の研究予算として使用するため、次年度使用額が生じた。予算は主に実験試薬や細胞培養に要する消耗品の購入に当てる。
|