遺伝子改変マウスの研究から、成長段階においてVEGFは軟骨細胞の生存因子として機能することが明らかとなった。一方、外傷性変形性関節症(OA)モデルを用いた研究の結果、OAに対してVEGF促進的に働き、成長段階は異なることが明らかとなった。抗VEGF抗体の関節内投与ではOA進行の抑制効果が見られ、2型VEGF受容体のリン酸化が抑制されたことからOAにおけるVEGFシグナルは2型VEGF受容体を介す可能性が示唆された。2型VEGF受容体阻害薬の経口投与によりOA進行の抑制効果が見られたが、抗VEGF抗体関節内投与と比べ、その効果は少なかった。
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