脊椎変性疾患における血清中バイオマーカー候補として、血中酸化ストレス値をROM(Reactive Oxygen Metabolites)の手法を用いて測定し、手術後1年までの経時的変化、臨床成績との関係について解析した。 圧迫性脊髄症では、急性増悪期にROMが上昇し急性増悪期にROM高値だと手術成績が不良となる、手術後3ヵ月ではROMは改善せず上昇しC5麻痺合併例でROMは特に高値を取ることが判明した。腰部脊柱管狭窄症例では、術前ROMは高値を取り手術後1年かけて緩徐に改善し、ROM改善不良例ではADL改善が不良となることが判明し、血中酸化ストレスが脊椎変性疾患の病態に関与することが示唆された。
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