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2018 年度 実績報告書

骨・関節痛は骨髄で知覚する:骨髄をターゲットとした鎮痛法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K20087
研究機関信州大学

研究代表者

関口 剛美  信州大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (30770656)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード関節炎 / 痛み
研究実績の概要

我々の先行研究で骨髄内神経が痛みの受容に関与していることが明らかとなった。また、関節炎では骨髄内の病変が痛みの強さに強く関わっていることから、骨髄内をターゲットとした鎮痛法が有効である可能性が示唆され、今回の実験を行った。骨髄炎モデル、関節炎モデルラットを作成し行動分析を行ったところ、先行研究と同様に測定部の機械的刺激に対する逃避閾値の低下を認めた。これらのモデルラットに対して骨髄内電気刺激を行えるように骨髄内に電極を留置し、骨髄内刺激に対する痛覚過敏の評価を行った。いずれのラットでも非モデルラットと比べて電気刺激に対する逃避閾値の低下を認め、炎症により骨髄内の神経過敏が引き起こされることが明らかとなった。電気生理学的実験では、関節炎モデルラットを用いて、骨髄ない刺激に応答するニューロンの解析を行った。関節炎モデルラットでは骨髄ない刺激に対し応答するニューロンは自発発火が多い傾向を示し、関節炎により骨髄内に投射するニューロンも発火が更新していることが示された。新たな鎮痛法を開発することを目的として、関節炎モデルラットに対してリドカイン骨髄内投与による行動変化を評価した。リドカインを骨髄内投与したラットでは足底への機械刺激に対する逃避閾値が上昇しており、リドカインの骨髄内投与により関節炎の痛覚過敏が抑制される結果が得られた。これらの結果から、骨髄内神経は骨髄炎・関節炎において痛みの受容に関わっており、鎮痛のターゲットとなりうることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 関節炎による痛みのメカニズムと薬物治療の最新の進歩2018

    • 著者名/発表者名
      石田 高志, 関口 剛美, 川真田 樹人
    • 雑誌名

      ペインクリニック学会誌

      巻: 25 ページ: 53-62

    • 査読あり

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公開日: 2019-12-27  

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