腹部手術を受ける患者を対象として、d-ROMs testおよびBAP testを行い酸化ストレスと抗酸化力を測定した。術後急性腎障害を発症したものをAKI群、発症しなかったものをnon-AKI群とし、術前・術中因子の各項目について術後AKI発症との関連性を評価した。 AKI群では麻酔導入前と導入後のd-ROMs値が有意に高く、麻酔導入前のd-ROMs値は術後AKI発症の予測因子として有用であった。 次に糖代謝異常を有し術前d-ROMs値が高値の患者に人工膵臓を使用した術中血糖管理を行い、術後AKI発症予防効果を検討したが、有意差は確認できなかった。
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