我々は各種侵害刺激(熱刺激、機械刺激、化学刺激)に対する反応が異なる遺伝子改変マウスを偶然に同定し、このマウスの疼痛関連行動と原因遺伝子を解析することによって、新たな疼痛発生・伝達メカニズムの解明及び、神経-免疫相互連関の同定を目指した。 この遺伝子改変マウスの様々な疼痛刺激に対する反応の検討を行ったうえで、トランスジーンの染色体への挿入位置を同定した。その後、トランスジーン挿入による発現変動遺伝子の解析を行い複数の標的遺伝子の同定に成功した。複数の因子の中でも、疼痛との関連が過去に報告のない特に興味深い標的遺伝子のノックアウトマウスを作成し、機序解明を目指して解析している。
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