本研究では膀胱癌におけるシスプラチン(CDDP)耐性化機構を検証する目的で、CDDP耐性膀胱癌細胞株を樹立し、耐性化獲得にマイクロRNA200bが関与していることに着目し、マイクロRNA200bをCDDP耐性株であるT24RCに過剰発現させることにより感受性が回復することを確認した。耐性株T24RCにおいてはマイクロRNA200b遺伝子のCpGメチル化が亢進しており、脱メチル化剤である5-aza-2'-deoxycytidineによりマイクロRNA200b発現が回復すること、また、同薬とCDDPの併用によりT24RCにおいて相乗的な増殖抑制効果が得られることを確認した。
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