我が国では、妊孕世代の女性のやせが増加している。一方で、低出生体重児は増加の一途をたどっており、妊娠中のエネルギー摂取不足は、その一因であると考えれ、我が国において、児の将来のメタボリックシンドロームの罹患率の上昇が危惧される。小胞体ストレス緩和は、胎生期低栄養に由来する、メタボリックシンドロームの低減を目指した治療の候補として期待される。また、メタボリックシンドロームの肝臓での表現型である非アルコール性肝脂肪肝においても、Cidea,Cidec遺伝子発現の増加をもたらすメカニズムをさらに解析することで、先制医療のターゲット候補を見出すことが期待される。
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