音波によって組織内にせん断波を派生させ、せん断波(shear wave)の伝達速度から組織弾性を評価する頭頸部リンパ節転移診断法を評価した。生体内では、頭頸部扁平上皮癌の転移リンパ節の35%程度しかshear waveの速度測定ができなかった。生体内ではshear waveの測定が難しいことが判明したため、音響圧迫によって生じた組織のずれを組織弾性へ反映させる手法での頭頸部リンパ節転移診断の評価に切り替えた。この手法は再現性が高く、感度が良いことを明らかにした。さらに6段階のリンパ節評価を考案し、従来の手法による転移リンパ節診断より優れた手法であることを明らかにした。
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