ヒトの鼻粘膜はタイト結合を介して連続したバリアを形成する.タイト結合によって調節される傍細胞経路は,鼻粘膜を介した鼻腔内投与において重要である.C-CPE変異体のC-CPE194,C-CPEm19は細胞傷害なくタイト結合バリアを破壊しヒト鼻上皮細胞のインスリン透過性を調節した.TLR3のリガンドであるpoly(I:C)によって誘導されたmiRNA-146aは上皮バリアを増強し炎症反応の負の制御因子として作用した.この研究はC-CPE194,C-CPEm19およびmiRNA-146aが鼻粘膜を介した安全かつ調節可能な新規薬物送達システムを開発する上で重要な役割を果たしうることを示唆している.
|