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2018 年度 実績報告書

うがい液を用いた早期咽頭癌分子診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K20289
研究機関地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)

研究代表者

森田 真吉  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (10773955)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード下咽頭癌
研究実績の概要

本邦で咽頭癌による死亡者数は漸増しており、1983年に約2,800人だった口腔・咽頭癌による死亡者数が2013年には約8,100人と30年間で3倍になっている。また、発生機序に関しても不明な点が多く、治療に対する分子標的も定まっていない。一方、この癌もstage Iの段階で発見されれば5年生存率もおよそ0~80%と高く、内視鏡で治療できるような表在癌であれば原病死する症例はほとんどみられていない。従って、咽頭癌患者の予後を改善するためには早期発見例を増やすことが必須である。そこで、本申請者は咽頭癌の早期発見が簡単に行える方法の開発を模索していた。
咽頭癌は早期発見が困難であり予後不良の癌である。申請者は、早期咽頭癌を見つけるためのバイオマーカー探索を行った。スクリーニングの結果、CD271という分子が高発現するほど、下咽頭癌患者の予後が不良であることを見いだした。このCD271は、正常上皮では基底部に非増殖期として存在するものの、dysplasiaになると基底部からCD271陽性細胞が増殖しはじめ、sccでは明瞭にCD271陽性細胞と増殖期マーカーKi67が陽性になることが判明した。この現象は、生検サンプルでもはっきりと認めることができ、早期診断の一助となることが示唆された。申請者は、CD271を標的とした抗体治療を目指して、ヒト化抗CD271抗体を作成した。下咽頭癌担癌マウスに投与すると、有意に腫瘍抑制効果をみとめた。以上のことからCD271は診断・治療において重要な役割を果たすことができると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Myeloid Sarcoma of the Paranasal Sinuses in a Patient with Acute Myeloid Leukemia2018

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Jun、Harazaki Yoriko、Morita Shinkichi、Kaga Yoshiko、Nomura Kazuhiro、Sugawara Mitsuru、Katori Yukio
    • 雑誌名

      The Tohoku Journal of Experimental Medicine

      巻: 246 ページ: 141~146

    • DOI

      10.1620/tjem.246.141

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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