研究実績の概要 |
ウサギ網膜を用いた、閾値下網膜光凝固(SLT)のレーザー設定値の決定。雄性23週齢のウサギを鎮静し、ミドリンP点眼にて散瞳後、ベノキシールにて点眼麻酔し、接眼レンズ(トランスエクエータ-、Volk社)を眼球にのせる。パターンスキャンレーザー装置Vixi MC-500(ニデック社)またはPascal(トプコン社)を用いて、ウサギ網膜光凝固を、各照射パワー(Vixi, Pascal : 30, 40, 50, 60, 80, 100 mW)(Pascal Endpoint 20, 30, 40, 50 , 60, 80 %)、各照射時間(10, 20 msec)において行う。直後に、RS-3000 advance(光干渉断層計OCT、optical coherence tomography)にてOCT(網膜断層写真)を撮影し、AFC-330(眼底撮影カメラ)にてカラー眼底撮影を行う。その後、2日間飼育したのち、凝固 斑の大きさ、深さとの関係を調べ、網膜視細胞が障害されないレーザー設定値を決定した。3D画像構築による疑似断層写真構築を行い、より正確な凝固斑の大きさ、深さの測定を行い、網膜視細胞に障害を起こすレーザー条件を求めた。 ヒト網膜色素上皮細胞細胞シートを用いた、SLTによるDME改善の機序と、関与するサイトカインの同定。ヒト網膜色素上皮細胞ARPE-19に対し、パターンスキャンレーザー装置Vixi MC-500を異なる条件で照射し、複数時間経過後のmRNAを回収し、各種サイトカインのqPCRを行ったが、各種条件間で発現量に差が見られなかった。
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