本研究は、加齢黄斑変性におけるVEGF非依存性の脈絡膜新生血管のメカニズムについて検討することを目的とした。 まず、実際に抗VEGF薬連続投与下にて脈絡膜新生血管の動的変化を追うために、光干渉断層血管撮影(OCTA)によるCNVの検討をまず行った。OCTAの画像に対し、オープンアクセスソフトウェアであるAngioToolをもちいた血管面積、血管分子密度を定量する方法を独自に確立し、抗VEGF薬の連続投与下であってもCNVの面積が増大すること、血管分子密度の低下は一時的であり、血管分子密度の高いCNVが新たに生じることを発見し、論文発表を行った。(Optical Coherence Tomography Angiography to Quantify Choroidal Neovascularization in Response to Aflibercept. Ophthalmologica 2017.) また、抗VEGF薬反応性の違いと血管の成熟度の差に関連があることを明らかとし、海外の学会発表(EURETINA 2018)で発表し、現在論文投稿中である。 研究期間中に、当初予定していたBv8/プロキネチシン2 蛋白の評価までは行うことが出来なかった。
|