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2016 年度 実施状況報告書

網膜格子状変性を対象としたII型およびIV型コラーゲン遺伝子の網羅的な解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K20322
研究機関横浜市立大学

研究代表者

國分 沙帆  横浜市立大学, 医学研究科, 共同研究員 (60771590)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード網膜格子状変性 / 遺伝子 / SNP / コラーゲン
研究実績の概要

網膜格子状変性とは、眼球の赤道部から周辺部網膜において、鋸状縁と平行に走る紡錘形の境界不鮮明な菲薄化した網膜変性のことであり、外部衝撃や加齢により変性巣の周縁に網膜裂孔や網膜剥離を形成することもある。網膜格子状変性は複数の疾患感受性遺伝子が重なることにより発症する多因子性遺伝疾患であると考えられているが、未だ疾患感受性遺伝子の明確な特定には至っていない。近年の我々のグループの研究により、眼組織の主要な構成成分であるII型およびIV型コラーゲンをコードする遺伝子が網膜格子状変性の発症に関与することを見出している。したがって本研究では、II型およびIV型コラーゲンをコードする遺伝子群を対象に詳細な遺伝子解析を実行し、網膜格子状変性とII型およびIV型コラーゲン遺伝子群の相関性を明確にする。
平成28年度は、①日本人集団(網膜格子状変性患者、健常者)を用いて、II型コラーゲンをコードする遺伝子およびIV型コラーゲンをコードする遺伝子を対象に、遺伝子領域のSNP(single nucleotide polymorphisms:一塩基多型)解析を実行し、網膜格子状変性と有意に相関を示すコラーゲン遺伝子内のSNPの網羅的なスクリーニングを行った(1次スクリーニング)。また、平成28年度に得られた遺伝子解析の結果について、新たな日本人患者・健常者集団を用いて再現性の検討(replication study:2次スクリーニング)を平成29年度に実行するため、日本人網膜格子状変性患者および健常者検体の収集を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、網膜格子状変性を対象に、II型コラーゲンおよびIV型コラーゲンをコードする遺伝子領域のSNP解析を行う。
現在までに、II型コラーゲンおよびIV型コラーゲンをコードする遺伝子領域の網羅的なSNP解析(1次スクリーニング)を完了している。
以上より、本研究は当初の研究計画とおり、「おおむね順調に進展している。」といえる。今後引き続き研究を進めることで、当初の目標を達成できると考えている。

今後の研究の推進方策

平成28年度に得られた遺伝子解析の結果について、新たな日本人集団を用いて再現性を評価する。単一集団のみで得られる結果は、偽陽性の結果を孕む危険性があり、研究結果に対しての誤った結論・解釈をしばしば生むことがある。この課題を解消するため、本研究では、新たな日本人集団を用いてreplication studyを実行し、本解析において網膜格子状変性と真に有意な相関を示す疾患感受性コラーゲン遺伝子を同定する。
その後、同定したコラーゲン遺伝子を対象に機能解析を実行し、疾患感受性コラーゲン遺伝子の介する網膜格子状変性の発症機序の解明を行う。

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公開日: 2018-01-16  

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