私たちはマウスにおける実験的レーザー誘導脈絡膜新生血管(CNV)に対する組織プラスミノゲン活性化因子(tPA)の血管新生作用の抑制効果について検討した。tPAを硝子体内注射投与することで、CNVの体積が小さくなることを示した。また、同モデルにおいて、tPAの投与が血液の凝固に関係するフィブリノーゲンや血管新生を示唆するマーカーのCD31の発現を抑制することを示した。また、網膜の電気的活動を評価する網膜電図において、tPAの投与がその正常な活動に影響を与えないことを示した。以上の結果よりtPAが加齢黄斑変性に対する治療薬となりうる可能性が示された。
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