制御性T細胞は免疫応答に抑制的に働き、胸腺由来の内在性制御性T細胞と末梢由来の誘導性制御性T細胞の2つのサブセットを持つ。本研究では、炎症や血管新生が惹起されたハイリスク角膜移植における制御性T細胞ならびにそのサブセットの免疫抑制能を検討した。本研究結果から、ハイリスク角膜移植における誘導性制御性T細胞の減少ならびに誘導性制御性T細胞におけるCTLA-4、IL-10、TGF-βの発現の減少が明らかになった。これらの結果、誘導性制御性T細胞の免疫抑制能の低下がハイリスク角膜移植における拒絶反応の増加を引き起こしている可能性が明らかになった。
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