研究実績の概要 |
妊娠13,15,17日のマウスを用い、全身麻酔下に側胸部に全層切開創を作成し、さまざまな時間の後に創周辺組織を回収した。採取した組織をOCTコンパウンドに包埋し、急速凍結後に7μmの凍結切片を作成し、抗Blimp1抗体,抗Lrig1抗体,抗Dlk1抗体を用いて、胎仔創傷治癒におけるそれぞれの陽性細胞の挙動を免疫染色を用いて観察した。その後、Blimp1(+),Dlk1(+),Lrig1(+)細胞をFACSで採取し、2次元培養をおこない、継代後に細胞からタンパクを抽出し、これらマーカーの変化をWestern blotで観察した。さらにBlimp1,Dlk1,Lrig1陽性細胞が、培養下ではどのような変化を示すかを、MACSを用いて、それぞれ陽性の細胞を回収・培養し、継代とともに、これらのタンパク発現の変化をWestern blot法で解析し、培養を行ってもこれらのタンパク発現が維持できるか否かを観察した。さらに、非接着培養皿の培養により、細胞凝集塊を形成することで、タンパク発現が変化するか否かを観察した。 成獣並びに胎生17日のマウス胎仔の皮膚を採取し、コラゲナーゼで消化した後に、また、末梢血からMACSでBlimp1(+),Dlk1(+),Lrig1(+)細胞をそれぞれ回収した。新生仔C57BLマウスから表皮細胞を酵素処理で回収し、これらFACSで回収した細胞と、各々混合し、免疫不全マウス皮膚全層創に混合移植し、毛包誘導能を有しているか否かを確認した。
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