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2017 年度 実施状況報告書

周期的伸展刺激による瘢痕形成動物モデルの構築と装置の実用デバイス化

研究課題

研究課題/領域番号 16K20373
研究機関国立研究開発法人国立国際医療研究センター

研究代表者

今村 三希子  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 形成外科, 医師 (50590527)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード創傷治癒 / 瘢痕形成 / 動物モデル / 周期的伸展刺激 / 上皮間葉作用
研究実績の概要

瘢痕形成における、上皮間葉作用の影響を調査する目的で、周期的伸展刺激による瘢痕形成動物モデルを作成し、実験室レベルでの応用化をすることが本研究の主目的である。
平成28年度までの研究で、動物モデルの作成方法、伸展刺激付加の大きさ・頻度・期間、組織標本作成のプロトコルを確定した。尚且つ、前研究で作成した周期的伸展刺激付加装置を改良増設し、安定的な実験環境の整備を行った。結果、マウスに作成した縫合創に一定の周期的伸展刺激を付加することにより、ヘマトキシリン染色・エラスチカワンギーソン染色を施した組織標本上で瘢痕組織形成傾向が確認された。また、CD45抗体、Ki67抗体、ET1抗体による免疫染色を行い、実験群と対照群の間にある程度の差異が見られたが、定量的な評価には至らなかった。組織標本作成時にマウスの表皮組織の一部が失われるなどの問題点も明らかとなり、原因究明と解決にはすでに至っているが、再度の免疫染色による評価が必要な状態である。
加えて、周期的伸展刺激付加装置の動力はモーターと磁石を使用しており、これらの動力を電磁石に置き換えた装置を作成する計画を立てていたが、実現に難渋している状態である。
平成29年度は、平成29年7月から平成30年3月まで、産前産後・育児休業のために研究を完全に中断した。また、平成30年4月付で、研究者の転勤のため研究場所の移動を行った。そのため、過去の研究データ、研究資料、実験装置の移設に労力を割いており、研究面での大きな進展はなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

平成29年7月から平成30年3月まで、研究者の産前産後・育児休業によって研究を中断したため。また、研究者の転勤により、平成30年4月に研究場所を異動しており、研究設備の移設に労力を要したため。

今後の研究の推進方策

現在までに得られた結果である、周期的伸展刺激によって瘢痕形成傾向が確認された事実について、論文報告予定である。平成30年4月より研究を再開し、採取した組織標本全てを再鏡検中であり、瘢痕幅、膠原繊維、弾性線維の増減の定性的定量的な評価に取り掛かっているところである。また、組織標本についてはCD45抗体、Ki6抗体、ET1抗体免疫染色における比較検討を行ったが、組織標本作成時に表皮が剥離してしまうなどの問題点があり、状態のよい標本プレパラートを選んで、改めて免疫染色による比較を行うべきと考えている。さらにその他の免疫染色による評価も検討している。

次年度使用額が生じた理由

平成29年7月から平成30年3月まで、産前産後・育児休業のために研究を完全に中断した。また、平成30年4月付で、研究者の転勤のため研究場所の移動を行った。そのため、過去の研究データ、研究資料、実験装置の移設に労力を割いており、研究面での大きな進展がなかった。
平成30年4月より研究を再開し、以降は周期的伸展刺激付加装置の実験室応用にむけて、モーター+磁石以外の動力の検討を行い、装置の更なる簡略化・安定性向上について再度取り組む予定である。また、組織標本の免疫染色(ET1抗体等による)を再度行い、改めて瘢痕組織内の各サイトカイン発現の差異を評価する計画である。

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公開日: 2018-12-17  

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