研究課題/領域番号 |
16K20405
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
今井 義朗 大阪医科大学, 医学部, 非常勤医師 (60734415)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | プレセプシン / 重症感染症 / キマーゼ / 高齢者 / 菌血症 |
研究実績の概要 |
当院に重症感染症疑いで救急搬送される65歳以上の高齢者に対して、血液培養ならびに、検体を採取して、既存の感染症マーカーであるWBC、CRP、IL-6、PCTを測定と同時に、キマーゼとプレセプシンも測定する。キマーゼとプレセプシンに関しては、検体採取の際の余剰検体を直ちに遠心分離を行い、血清を採取して-20℃に冷凍保存したものより、外注を通じて測定する。またAPACHⅡとSOFAスコアも測定し、血液培養の陽性と陰性の症例毎に分けて、データベース化を行った。血液培養陽性症例に対する有用性を調べるため、血液培養陽性患者に対してROC曲線を作成して、プレセプシンとPCT、CRPの感度、特異度、cut off値を測定した。結果は、プレセプシン感度68%、特異度72%、陽性的中率59%、陰性的中率79%、odds比5.53、PCT感度42%、特異度87%、陽性的中率66%、陰性的中率71%、odds比4.9、cut off値0.07、CRP感度21%、特異度97%、陽性的中率80%、陰性的中率67%、odds比8.2、cut off値0.12であった。またAUCはプレセプシン0.7385、PCT0.6234、CRP0.5485でありプレセプシンが一番高かった。プレセプシンが血液培養陽性に対しては、感度、特異度とともに、プレセプシン、CRPに比較して良好な結果であった。この結果は、第44回日本救急医学会総会・学術集会で、救急外来での高齢者重症細菌感染症の判別マーカーとしてのプレセプシンの有用性というタイトルで発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在研究者は、大阪医科大学の非常勤医師であり、別の病院で勤務しているため、研究日の確保が遅れたため
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今後の研究の推進方策 |
今後は、更に症例を集積して、菌血症の鑑別としてWBC,CRP,IL-6,PCT,プレセプシン,キマーゼを説明変数に、血液培養結果(陽性vs陰性)で比較検討を行う。ロジステック回帰分析にて行う。また重症度判定としてAPACHEⅡ、SOFAスコアと各バイオマーカーとの散文図を作成して相関係数を求めて重症度判定も行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の遅れで、使用予定の物品費が余った。また人人キマーゼ測定の計画が遅れた事も要因
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次年度使用額の使用計画 |
検体を更に集めるとともに、また人キマーゼも測定行う
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