白金ナノコロイド(Colloidal Platinum Nanoparticles: 以下CPN)は、これまでに医薬品や化粧品などの分野で応用されてきているが、まだ歯科材料の分野での試みはほとんどない。現在、CPNの保護膜の構造の違いにより3種類のCPNが応用可能であるが、それぞれの象牙質接着に対する効果は不明であり検証が必要である。本研究では、ヒト抜去歯を使用して3種類のCPNをそれぞれ塗布した象牙質と接着性レジンセメントの接着強さについてマイクロテンサイル法にて評価を行い、CPNによる接着強さへの影響に違いがあることが認められた。またその接着界面の形態評価は電子顕微鏡にて観察を行った。
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