研究課題/領域番号 |
16K20507
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
ラフマティア ユニアドゥイ 九州大学, 歯学研究院, 特別研究員 (30710214)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 歯科インプラント |
研究実績の概要 |
歯科領域では顎骨の骨量が不足し、対応に苦労することも稀ではない。特に歯科インプラント領域においてはインプラントを埋入するには骨量が不足することがある。そのような際にはGuided Bone Regeneration(GBR)法と呼ばれる骨増生術式が用いられることがある。 骨増生術式においては早期に骨と生着し、生体骨のリモデリングに調和して吸収される骨補填材料の開発が求められる。また、GBR法での大きな問題点として、手術後の軟組織の裂開が挙げられる。そこで申請者らは、スタチン、および炭酸アパタイトに着目することとした。これまでの知見をもとに、スタチンを変性させることなく炭酸アパタイトとの複合体を調製することに成功した。調整した炭酸アパタイトを、抜歯窩および脛骨に作製した骨欠損部に填入し、各種コントロール群と比較して有意に骨新生を促進することを確認した。また、スタチンを含有させた群では周囲組織に感染所見を認めなかった。これらのデータより、スタチン-炭酸アパタイト複合体がGBR法において有効な材料である可能性が示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
これまでの知見を活かし、炭酸アパタイトースタチン複合体の調製が順調に推移したため。すでに複数のモデルを用いて動物実験を進めており、データも蓄積しつつある。
|
今後の研究の推進方策 |
現在のところ、順調に計画は進んでおり、今後もデータの積み上げを行う方針である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
試料の調製のステップで早めに条件設定をできたため、当初計画していたよりも少ない予算で作製することができたため。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度に当初の計画より動物実験の群を増やすこととする。
|