口腔機能低下症の要介護高齢者の血液と唾液中のMPOタンパク量および活性をELISA法を用いて定量し、臨床的意味付けについて検討した。唾液中のMPOタンパク量は、歯周病の重症度と相関しており、バイオマーカーとしての有用性が示された。血液と唾液中のMPOタンパク量および、血液中のMPOタンパク量とMPO活性には相関が認められなかったが、個人差が大きく、多数例における検討が必要であった。血液中のMPO活性が高い患者では、血液中のアルブミン値が低値である傾向が認められ、フレイルとの関連が示唆された。老化や加齢の神経変性の生物学的マーカーを見出すために、さらなる研究が必要である。
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