96wellにチタンディスク(Φ5 mm,thin 1 mm)を静置し、マウス由来マクロファージ(RAW264.7)を1×105 cells/cm2 で播種した。細胞播種してから12時間後、GM-CSF添加培地へ交換し24、48時間後にELISA法を行いTNF-α(炎症性サイトカイン)およびIL-4(創傷治癒関連サイトカイン)の分泌量を評価した。細胞増殖能はMTTアッセイ、細胞形態の観察はSEMを用いて評価した。細胞増殖能について、非添加群では経時的に増加していたが添加群では細胞数の増加はほとんど認められなかった。 TNF-αについて、非添加群では経時的に減少していたが添加群では経時的に上昇していた。IL-4について、両群で経時的に上昇していたが、添加群においては著しく上昇していた。 また、SEMによる観察では、GM-CSF添加群において非添加群と比較して凹凸感や不規則性が増加していた。 動物実験において、トレシルクロリド法を用いてGM-CSF、GM-CSF+TGF-β2をチタンプレート(1.5× 2.0× 0.5 thin)へ固定化し、未処理チタンプレートをコントロールとしてラット大腿骨へ埋入し光学顕微鏡にて観察した。 組織学的形態観察において、チタンインプラント周囲の骨組織に対して明らかな差は認められなかった。 今後は骨接触率や骨量を分析していく。なお本研究のデータは、Journal of Hard Tissue Biologyに投稿し2018.11.27に受理された。
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