研究実績の概要 |
これまでの研究により口腔癌GGT活性の亢進が認められた。GGTにはサブタイプが多数あることが知られており、中には活性のないものも報告されているため、どのサブタイプが口腔癌で有意に過剰発現しているかを明らかとすることとした。活性があると報告されているGGTサブタイプについてqRT-PCR、western blot法やIHCを行い評価することとした。 1.口腔癌組織でのGGTサブタイプの解析と口腔癌細胞株を用いた研究をおこなった。 口腔癌組織と細胞株で有意に発現の増強を認めるサブタイプを見出すことができた。GGTサブタイプの発現は口腔癌組織と細胞株の両方で同じGGTサブタイプの発現亢進をみとめた。口腔癌組織や細胞株で特異的に強発現するサブタイプは癌化や癌の進展に関して重要な働きをしている可能性を考慮し次の研究を行った。 2.口腔癌細胞株を用いて抗がん剤による刺激やスタベーション刺激によるサブタイプ発現量を明らかにする研究をおこなった。口腔癌細胞を用い様々な刺激;①培養液に抗がん剤(Cisplatin,Carboplatin,5 fluorouracil, Paclitaxel, Docetaxel,Ifosfamide,Bleomycin,EGFR阻害薬)を添加する。②培養液をスタベーション状態にする。①、②の環境下でのGGTサブタイプの発現の変化について評価した。EGFR阻害薬と低栄養状態では同じサブタイプのGGT発現量が上昇することが明らかとなった。
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